第56回関西CAE懇話会 ”実験とCAE(ラーメンとトラス)” 開催される

参加人数は少なかったが、充実した内容の”実験とCAE”が開催される。

第56回関西CAE懇話会
テーマ:実験とCAE(ラーメンとトラス)
開催日:2018年2月16日(金)10時30分~16時
場所:NLC8号館11階会議室

吉田さんの企画、司会進行、実験指導、ひとり何役もされる。

EXCELでFFT。

これはラーメン構造のモデル。各部材が継手部で溶接されている。
モーメントが伝わる構造。

フォトロンさんから高速度カメラを提供していただき、技術員の方がフルスタンバイされる。
今日は、たまたま吉田さんが担当。ダブル吉田だ。

 

モデルの4か所にひずみゲージを貼り、歪みが測定され、リアルタイムで保存される。
CAEソフトの熟練者でも、意外と歪みゲージを貼った経験のない方もおられる。
それでは、計算結果と実験とあわないと突っ込まれたときに、適切な対応もできなくなる。

これはトラス構造のモデル。各部材の継手部がモーメントが伝わらない構造になっている。
このあたりのモデルをどう作るかも、吉田さんのアイデアである。

継手部の拡大。

 

歪みの計測結果がすぐに表示される。
荷重を5段階に分けて増やしていく。
トラス構造モデルでは、比較的きれいな5段階の表示が求められる。

 

次は、加振実験。
モデルをフリーボディの状態にして、ハンマーでたたく。

固有値解析の結果の表示。

解析は、CAEソフトを提供いただいたソリッドワークスの島村さんのガイドにより、参加者全員が一人1台のPCを使って実行。

第56回関西CAE懇話会「実験とCAE(ラーメンとトラス)」(2018年2月17日)

ラーメンとトラスの違いって分かるのだろうか!?

第56回関西CAE懇話会が2018年2月17日(金)に開催される。
http://www.cae21.org/kansai_cae/konwakai/kansai_56/kansai56_annai.shtml

定番の「実験とCAE」であるが、今回のテーマは「ラーメンとトラス」。
「実験とCAE」担当の吉田さんの新しいチャレンジである。

CAEモデルということでは、最近は梁要素とか棒要素を使うなんてことはほとんどないのだろう。
使ってもせいぜい梁要素までで、棒要素を使うことはない。
モデル作成では、3次元CADモデルからデータをCAEソフトに持ってくる。
その時点で、線要素(梁や棒)の出番はなくなる。
ということで、今回のコースは、いままでの「実験とCAE」に比べると参加者が少ない。

CAEの基本は、材料力学にある。その原点は梁にある。
そう考えると、「ラーメンとトラス」を学ぶことは原点を学ぶことに通じる。
しかも、それを実験で再現するとなると、簡単なことではないのである。

それにチャレンジされる吉田さんの試みは素晴らしいと思う。

その昔、造船の構造解析をやっていたことがある。船級協会というのが、主要な国にある。
日本は、日本海事協会(NK),ノルウェーはDet Norske Veritas(NV),イギリスは Lloyd’s Register(Lloyd)、、、といろいろある。
各船級協会は、船の構造解析をするためのルールを作っている。
そこには、簡易的な計算式が提供されている。
船体構造を梁や板でモデル化した場合の理論解と安全係数、外力を算定したものである。
その計算式を調べると、梁の端部の境界条件が求められる。
そこに船級協会の設計思想が反映されている。
固定と支持の中間的な条件が設定されていたりする。
使われているモデルは、梁が基本である。トラス構造というものは出てきていない。
と記憶している。
随分と昔の話だ。
今はどうなっているのだろう。

「ラーメンとトラス」から思い出した話である。